お葬式とは何を指すことかご存じですか?
葬儀の「葬」という字を辞書で調べると、漢字の成り立ちは、
・並び生えた草
・肉を削り取られた白骨死体の象形
・人の象形
・並び生えた草
これらの象形が組み合わさり、象形=死者の意味から、草むらの中に死体を置くさまを表し、そこから「死体を墓場に納めほうむる」を意味する葬という漢字が成り立ちました。
そこから、葬儀は「死者を葬ること」こととされ、まだ亡くなっていない臨終の段階から祖語の供養までの、遺体処理と鎮魂を合わせた死者を葬る一連の儀礼のことを「葬送儀礼」と呼ばれ、いわゆるお葬式は、臨終・死の直後に行う葬送儀礼のひとつです。
葬式の5つの意味
葬式には5つの意味(儀式)があります。
1、 死者の体を清める(火葬・埋葬)
2、 死を受け止める(通夜式)
3、 死者を送る(葬儀)
4、 社会的に告知する(告別式)
5、 死を悲しむ(法要)
直葬は、火葬して埋葬するだけのシンプルなお葬式で、「死者の体を葬ること」のみをおこなっていると考えられます。
葬儀式と告別式
通常の仏教では通夜をし、翌日以降に「葬儀式」を行います。
葬儀式とは、宗教的な儀式を指し僧侶が読経をしている時間・キリスト教では神父や牧師が聖書を朗読し、説教をしている時間が葬儀式になります。
一方告別式は、宗教とは無関係なのが本来ですが、葬儀式と同時に行われることが増えているため、仏教ではお焼香で参列者が故人とお別れをすることが多いようです。
ちなみに、お葬式の順番は通夜→葬儀→告別式→出棺→火葬というのが一般的ですが、中国地方や九州では通夜→出棺→火葬→葬儀→告別式の順で行います。(地域によって順番は異なります)
また、お葬式は家族だけですませ、後日、故人の友人などでお別れ会や偲ぶ会を行うケースもあります。
故人とのお別れの場
お葬式は遺された人たちが悲しみや、寂しさなどの感情を共有し合うことも大きな役割です。
お葬式はどのような儀式かとう質問に対し、「故人の霊を弔う儀式」だと回答した人は24.6%しかおらず、「故人とお別れする儀式」と回答したひとが68.5%と大多数を占めました。
中には生前葬をする人もいます。
亡くなってからでは、集まってくださる方々に感謝の気持ちを伝えることができないという思いから、生前に自分で自分のお葬式を主催するというケースもあります。
まとめ
社会や時代の変化とともに、お葬式の意味合いも多様化していると考えられますね。