最新版!葬儀のルールとマナー徹底解説

生前相談(事前相談)はなぜする必要があるのか?

そもそも、生前相談って何?

生前相談(事前相談)のルーツは、プレニード「生前準備システム」というアメリカで生まれたシステムです。プレニードは、離婚率が高く、ライフスタイルの多様化が顕著なアメリカで、施主がいないといった事情の他、葬儀の負担を軽減するという目的で普及していきました。

昨今では、葬儀費用の支払い方法の他に、葬儀内容も送られる本人(家族)が決めるプランが出てきました。日本にこのシステムが根付いた理由としては、アメリカ同様、葬儀の施主がいなかったり、遺族に迷惑を掛けたくないという思いが背景として考えられます。

 

なぜ、生前相談をした方がいいのか?(目的は何か?)

前に、このブログでも書きましたが、亡くなった後にご自宅にご遺体を連れた帰れないことがはっきりしている場合には、予め生前相談をして下さいとお話ししました。

一方、ご遺体をご自宅に、連れて帰ることができる場合は、わざわざ、生前予約などしなくてもいいのかというとそうではありません。お亡くなりになるまでの期間が、予め3か月以上あるとわかっている場合は、理想のお葬式を執り行うために生前予約をお勧めします。

ただ、何のために生前相談をするのか、その目的がはっきりとしていないと、満足のいく結果が得られません。そこで、そのポイントを上げておきましょう。

まず最初に「生前相談=事前見積もり」ではないということです。よく、見積もりをしただけで「生前相談してよかったね」という方もいらっしゃいます。しかし本当の目的は、「故人を家族の納得した形で送り出す」ための相談の場なのです。

しかし、危篤状態だったり、看取った直後の場合においては、時間的余裕もあまりありませんので、最初から予算の話になるでしょうし、いずれにしても葬儀費用がいくらかかるか早めにわかることは家族にとって安心材料です。

ただし、いくら、葬儀費用がわかったとしても、どんな葬儀にするかちゃんとイメージが出来なければ、心に残る「納得できる葬儀」にすることは困難ではないでしょうか。

生前相談の時に、一番最初に葬儀担当者に話していただきたい内容は、大まかなイメージでもよいので、家族が「どんな形で送ってあげたいか」という思いを伝えてください。それが、生前相談のファーストステップです。

そのうえで、予算がいくらでその範囲内で家族の希望通りにできる方法を、具体的に進めていきましょう。

 

生前相談(事前相談)の打ち合わせ内容

希望の葬儀をするためには何を相談するのか?

生前相談(事前相談)で伝えるべき情報は、基本的は以下の通りです。
・喪主は誰か?
・ご遺体の安置場所
・葬儀のスタイル
・葬儀の規模
・会葬者の数
・希望する会場
・墓地(埋葬する場所)の有無
・菩提寺はどこか?
・葬儀の予算

しかし、希望の葬儀を実現するためには、これらの内容では情報が不足しています。
なぜなら、ここに挙げた9つの内容は、通常の一般的な葬儀を行うための、いわゆる
「基本的な必要最低限」の情報にすぎないからです。

 

あなたが、理想の葬儀を行うためには、他に次の事を担当者に伝えて下さい。

1.誰の葬儀か?(ご臨終見込みの方)
その方が、どんな仕事をしていたか?あるいは、特技、趣味などは何か?人間性、や生き様、特に打ち込んでいたことは何かなど、なのも大丈夫です。親族、会葬者にこんな人生だったと家族が伝えたい内容を全て、葬儀担当者に伝えてください。

あなた、家族が、その方への想いが深ければ深いほど、担当者も「可能な限り希望通りにしてあげたいと強く思うはずです。もしそこで、担当者に家族の想いがしっかりと伝わらないようでしたら、ここで担当者を変える必要があるかもしれません。

2.具体的な葬儀の内容
「好きだった曲、歌を会場で流したい」「ピアノの生演奏を頼みたい」「趣味の写真を会場入り口に飾りたい」など、家族で話し合えば、いろんなアイディアが出てくるでしょう。まず、できるできないは考えずに、担当者に一度話してみてください。

見積書は、こうした希望が全て伝えきって、はじめて作成してもらいます。予算を超えてしまうような場合は、内容を箇条書きにし、優先順位を付けてみます。家族と話し合い、内容を取捨選択し、担当者との話し合いの場を設け、知恵を絞り予算ないに収めましょう。

 

生前相談(事前相談)のポイント

・担当者には「どんな形で送ってあげたいか?」という家族の思いを最初に伝えましょう。
・家族が希望する葬儀の内容を、確実に担当者に伝えましょう。