火葬を行うのに必要な準備
葬儀が終わると最後のお別れが待っています、それが火葬です。
現在では土葬を行っているのは限られた場合のみで、日本のほぼ99%が火葬となっています。
火葬までの手順
①医師から死亡診断書を受け取る。(または、死体検案書を受け取る)
②死亡届に必要事項を記入し、認印を押印する。
③死亡届と死亡診断書を市区町村の役所に提出する。
④火葬許可証を受け取る。
⑤火葬場へ移動し、火葬を行う。
ただし、注意が必要なことは「死亡届」はどこの役場でもよいというわけではなく、「死亡地や死亡者の本拠地、または申請者の住所のいずれかの市区町村役所」に届けなければなりません。
また、届け出の期限は死亡から7日間以内ですのでご注意ください。
火葬後の骨上げの儀式とは
火葬場の炉で焼かれたご遺体はお骨となり、火葬場の係りの方の指示により会葬者全員で「骨あげ」が行われ、足から頭への順番に収骨を行い、それを骨壺に収め、最後に遺族によって喉仏を骨壺に納めます。
この時,自分の骨箸から骨壺へ直接入れてはいけません。別の方の骨箸へと渡し、箸から箸へと骨壺へ移します。これを「箸渡し」と言います。
火葬で気をつけたいこと
ご家族が亡くなられ、ご遺体を棺にお納めしたときに故人の好きだったものや、思い出の品を一緒に入れてさしあげることができます。
一般的な品は、故人の気に入っていた服などです。そして、手紙・写真・お菓子・タバコなどを入れられるご家族も多いようですが、ここで注意していただきたい品がございます。
それは、火葬炉できちんと燃えないものです。
入れて良い物・悪い物は葬儀社の方にたずねるのが一番ですが、分厚い本・指輪・メガネ・ゴルフクラブ・ペースメーカーなどの金属物はほとんどの斎場が断る品物です。
以前立ち会った葬儀ではこんなことがありました。
故人は野球部で活躍していた中学生だったので、納棺の時にご家族がどうしても生前愛用していたバットをお棺に一緒に入れてあげたいと希望されたのですが、バットはとても硬い木で出来ているためお棺には入れてあげることが出来ませんでした。木だから燃えるだろうと思ったのですが、火葬炉の温度の問題でダメだったようです。
昔は土葬が多かったのが何故火葬になったのか?
昔は土葬が一般的でしたが、火葬がなかったわけではありません。本来火葬は仏教の伝来とともに日本に入ってきたと言われています。日本では徳の高い人の埋葬法として受け入れられていたようです。
しかし、一般的に広く普及したのは戦後の都市化への発展に伴い、核家族化となり、お墓の核家族化も普及したのも大きな原因と言えます。